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HAZARD ZONE 】  【 鯨の潮吹き

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  ターミネーター4[Terminator;Salvation](2009) 2009/06/28/Sun  

●監督-マックG
●キャスト-クリスチャン・ベール、サム・ワーシントン、アントン・イェルチン
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 4の時代設定は、1でカイル・リースがやってきた”未来(厳密にはその少し前)”。1や2を観た当時、ジョン・コナーが戦っているとされる”未来”の状況を想像するしかなかった僕らにとってはその映像化という点でも待ちに待った作品とも言えます。シュワちゃんがいない分、エンターテイメント的にはインパクト薄いですが、シリーズ的には大変重要な時代を描く作品となりました。

 映画そのものは昨今では当たり前のようにド派手なメカアクションが繰り広げられ、ターミネーターも数多く登場してボリューム満点なんですが、一方で1や2で語られる”未来”(つまりは今作の舞台)とのつじつま合わせにも苦労したことがうかがえる説明的な造りでもあります。それに加えてシリーズを続けていく上での新しい伏線を盛り込んでいる…そういう、フェードアウトしていたシリーズをもっかい広げて、膨らませよう!というねらいが見えるんです。まず間違いなく5は作られるでしょう。

 さて、そのつじつま合わせがうまくいったかと言えばなかなか厳しいようです。なにせ初代から25年もたっているので4で描かれる”未来”はものすごくハイテク。1で語られた未来にこんなすさまじいメカいなかったけどなー…なんて言ってはいけません。
 また、4には若い頃のカイル・リースが登場しますが、彼が成長していずれは1のマイケル・ビーン演じるカイル・リースになるんだな〜って想像しながら観るとちょっと楽しいですね。同様に2のエドワード・ファーロング演じるジョン・コナーが4のクリスチャン・ベールになるんだなー…ってならねぇよ!違いすぎだろ!なんていうつっこみもある意味楽しいです。

 個人的に4を楽しむ上でどうしても1や2との関連性、設定や雰囲気の同期を気にしてしまうので、ツッコミどころ満載なんですが、そういうことは抜きにして楽しんだ方がいいですね。要所要所でシリーズの名台詞が出てきたり、テーマ曲のイントロが流れたり、紛れもなくターミネーターしてますし、4ならではのヒューマンドラマも見所です。1や2の殺伐とした世界から、人類の再生計画がはじまる…まさにジョン・コナーの活躍はこれからだと言えるでしょう。

 

  


  グラン・トリノ[GRAN TORINO](2008) 2009/05/24/Sun  

●監督-クリント・イーストウッド
●キャスト-クリント・イーストウッド
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 クリント・イーストウッドの映画というのは、すごく静かで、すごく地味で、観賞する時の気分次第では大変に退屈に感じてしまうおそれがある。僕はいつもそんなことを観る前に考えつつ、見終わったあとにはいつも「やっぱり観てよかった」とその安心感・安定感を再認識して、不安は杞憂に終わるんです。

 イーストウッドはもうおじいちゃんです。作る映画も意図しているのかそうなってしまったのか、どこか古くさい。そして登場するキャラクターもステレオタイプでわかりやすい。要するに手法が昔ながらにベタなんですよね(良い意味で)。
 「グラン・トリノ」も、生と死を見てきた偏屈なじじいと未成熟な青年というおおよそ接点のない二人がお互いを変化させていくという人間模様を描いたドラマですが、登場するキャラクター達は過去に多くの映画で観てきたような典型的な性格を持つベタベタな奴らばかり。
 だがそれがいい。その王道的なストーリー運びが、逆に安心して観られる。これありがちじゃん、とあまり感じさせないところはイーストウッドのキャリアのおかげなのでしょうか。

 いずれにせよ、新しい技術を使うわけでもなく、シナリオやキャラクタになんの奇抜さもない。どっかで聞いたことあるようなセリフ、どこにでもある善悪、罪と罰の物語…それが僕にはほっとするんです。加えてそれがイーストウッド製ともなると、唯一無二の深さと渋さを併せ持つようになるのです。
 そして…こうした映画の良さがやっとわかるようになってきたと思うと、自分も大人の仲間入りをした(単に老いてきた?)のかな、とうれしくなれるんですよね。

□ mami
はじめまして。
鯨さんのサイトからおじゃましました。
「グラン・トリノ」先週観にいきました。
始まってから不思議な感覚に襲われました。セリフひとつひとつが何故か妙に心地よくストーリーも何もわからないうちから、気持ちよい癒しの風に吹かれているような・・・
この映画を観れて本当によかったなぁ…って。
ほんとうに素敵な映画でした。
そして今日は待望の「天使と悪魔」を観て来ました!

  2009/05/25/Mon
□ Ducent
はじめまして♪
映画の良さを感覚で感じるというのはなかなかないんですよね!
理屈じゃない!フィーリングだっ!ってのある意味重要ですよね。「天使と悪魔」僕も観たいです。

  2009/05/30/Sat
  


  スラムドッグ$ミリオネア[slumdog millionaire](2008) 2009/05/08/Fri  

●監督-ダニー・ボイル
●キャスト-デーヴ・パテル、フリーダ・ピント
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"なぜ、その答えを知り得たのか…知り得たハズはないのに。"
偏見と先入観にまみれた男達に、ジャマールは逮捕され、問いつめられていた。彼が人生において望まずして知った知識が、ひとつの奇跡をもたらしたのだから_。

スラム街の学のない青年がなぜそれを知っているのか。そんなつまらない疑問を持つ人間達こそ、世界の何も知らないのかもしれません。クイズで出てきた問題がたまたま彼の人生経験と重なって、答えを知っていた…そんな出来過ぎな話はもちろん映画だからですが、そうした奇跡と、その奇跡をもたらした彼の掃きだめ人生を追いかけていくウチに、ちょっと自分のちっぽけさを感じたりもするわけです。
それにしてもクイズ番組で正解を重ねてステップアップしていく過程とジャマールの人生を重ねるというシナリオ構成がすごくイイ。きっとそういうサクセスストーリーに観てる側の気持ちも高揚しているからなんでしょうけど、それをヌキにしても評価すべき点です。
いい意味でメッセージ性とか無くて勢いを楽しめます。…振り返ってみればこの監督の映画はどれもそうだった気がして納得。この監督の映画は独特の映像の色?空気?がいつもあります。インドのスラムが舞台なのでカオス極まりないシーンが続きますが、そこはスタイリッシュに見せてくれるので社会的テーマとか訴えてくるわけでもなく、ライトに楽しめます。

冒頭で出されるとある問題の答えが、最後に出て映画は幕を閉じるのですが、その答えがまたさりげなく映画をピシッとまとめちゃっててニクい。結局のところ、人生ってすべてはこの"答え"につながるのかもしれないなぁ…。
うん、きっとそれが「ファイナルアンサー」。

  


  ベンジャミン・バトン -数奇な人生-(2008) 2009/02/12/Thu  

●監督-デビッド・フィンチャー
●キャスト-ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット
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生まれたときは老人、そして年を重ねるにつれて身体が若返っていくというベンジャミン・バトンの数奇な人生を描いたストーリー。平たく言えばベンジャミン・バトンが成長して恋をして老いていくライフストーリーなんですが、外見は年老いた姿から若返っていくこともあって全く異なる深みを持っています。

この映画で一番印象に残るのはベンジャミンとヒロインのデイジーが年齢的にも見た目的にももっとも近づき、最高に幸せな絶頂期。自分の数奇な人生に立ち向かうように生きてきたベンジャミンと、心のよりどころとして彼を求めるデイジーがまさに奇跡の一点で結ばれたシーンはこの真逆のベクトルを進む二人の人生で奇跡とも言える瞬間です。それ故、とても美しい。というか実際メイクやら加工された二人の美貌はものすごくきれいですね。若くなったブラピとか『リバーランズスルーイット』思い出すほどかっこよすぎだぜ。

人生というのは、過ぎてしまったこともまだ見ぬ未来もかたちとして存在はしません。ただ、その瞬間のみ刹那的に身体で感じることができるのです。そんなメッセージを含むようなはかない彼らの人生。ふつうに老いていく自分に対して、若返って美しくなっていくベンジャミンに若干ねたみを感じるデイジーと、自分はどんどん若返っていってしまう運命に逆らえないことを悟るベンジャミン。彼らがその最高に愛し合った一点にたどり着くまで、そしてその先の展開はいろんなことを考えさせられる深いドラマとなっています。彼らは本当に幸せだったのか、それとも…?
人生にIf(もしも)は無いとわかっていても…もしこうだったら?と別の可能性を妄想したくなる…観ていて激しくそう感じるのです。

ただ奇をてらった設定のストーリーに留まらず、どんな人生でも楽しくもありつらくもある、今をしっかり生きましょう、というメッセージもあるため考えさせられることの多いドラマでした。いくつもその時代を象徴するシーンがあって語りつくせませんが、是非とも観て、身近な人と感想を伝えあうとさらに楽しめる映画だと思いました。まぁもちろんふつうにブラピファンが観てもOKですが。

  


  フローズン・タイム[Cashback](2008) 2008/12/23/Tue  

●監督-ショーン・エリス
●キャスト-ショーン・ビガースタッフ、エミリア・フォックス
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恋人と破局したショックから不眠症になった画家志望の青年ベンは、眠れない時間をつぶすため深夜のスーパーマーケットで働き始める。風変わりな仲間やウザいボス、冴えない時間恐怖症の女性と共に仕事をするうち、ある時突然まわりの時間がフリーズした…。

ポスターから伝わるように芸術性の高い作品です。ストーリーはごくありふれたラブストーリー。破局のショックで眠れない、といった主人公の設定もありがちですが、そのありがちな日常を"時間がフリーズする"という演出ですごく美しく描いています。画家志望の主人公は劇中でも女性の裸体への興味を語りますが、止まった時間の中でも女性を脱がしてデッサンを始めるという離れ業をかまします。まぁ正しく男の願望(?)ですがこれが恋に落ちた瞬間のような<時間が止まったような衝撃>を映像化したものなんだと解釈するとおもしろくなってきます。

職場仲間の紅一点、時間恐怖症のシャロンはパッと見、冴えない。ぼーっと働く姿は不気味さすら感じるのですが、人間というのはふとした瞬間で見えなかったものが見えたりするもの。ベンはシャロンに対してもその何気ない仕草から美を見いだし、恋に落ちる。そこからのシャロンがどんどんきれいで、魅力ある女性に見えてくる…それこそが僕も観客としてフローズンタイムを体験したということかも。

ストーリーをコメディに盛り上げる仲間達もかなり濃い。極端なキャラクターをたくさん用意することで主人公とヒロインのやりとりがいっそうシンプルで微笑ましく見えてくる。加えて所々に出てくる女性の裸がエロく感じない。これもコメディ風味のおかげでしょうか。何よりもラストのドラマチックで美しい展開がそのギャップ効果で素晴らしく引き立っているんです。
意味不明なシーンも多少ありましたが、映像もおしゃれだしストーリーもシンプルなので、軽く楽しむにはおすすめの一本。

  


  アイアンマン[IRON MAN](2008) 2008/10/16/Thu  

●監督-ジョン・ファヴロー
●キャスト-ロバート・ダウニーJr、テレンス・ハワード、グウィネス・パルトロー
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MARVEL COMICSのヒーロー「アイアンマン」、設定からして他のヒーローとは少し違います。主人公トニー・スタークは世界的な武器製造会社の社長。立派なおじさんです。その特殊能力と言えばずばり!特になし。機械いじりの天才は生身の人間でして…自ら作ったパワードスーツを身に纏って戦うというもの。

トニーは自分の行い(武器製造)で人が殺し合いをしてる事に悔いて心を入れ替えた結果、アイアンマンとなり自分の力で無敵のパワードスーツを作り、自ら悪と戦うことになります。当初驚いたもんですよ、アイアンマンの中身がひげ面のオヤジと知った時は。でも思えば特殊能力もない大人が"変心"してアイアンマンへ"変身"するという口先だけじゃないトニーの行動が大人にこそ支持されるんでしょう。

パワードスーツは今風にデザインも洗練されてとにかくかっこいい。メカニカルな動きや戦闘シーンは僕には相当ツボでした♪ 劇場の音響でテンション上がりましたね〜。そうした純粋に映像的な部分もイイです!アメコミファン大興奮の伏線からエンドクレジット後のサプライズまで見所満載なんですよ〜。パワードスーツの非現実的なところにツッコむ前に純粋な気持ちで楽しんでみてください。

久しぶりにスクリーン復帰したグウィネス・パルトローはやはりキレイでした。

  


  ダークナイト[THE DARK KNIGHT](2008) 2008/09/01/Mon  

●監督-クリストファー・ノーラン
●キャスト-クリスチャン・ベール、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート
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今作は、同監督の『バットマン ビギンズ』の続編にあたり、ビギンズを観ておけばなお楽しめると思われます。しかしよく考えてみるとタイトルにバットマンの名前を冠していないんですよね。でも宿敵はあのジョーカー。まだまだ敵は登場しますし…バットマンとしてはかなりの大作なのにナゼ?

コミックを読むとわかりますが、バットマンは正義の味方を地でいくキャラクターではなく、独自の手法と理論で街を犯罪から救っていきます。そこには生身の人間としての苦労や仮面戦士の苦悩があり、そうしたドラマがこの映画の要となっています。アメコミヒーローはそうした二面性を持つキャラクタが多いですが、バットマンは仮面をつけている時こそ市民から恐れられる存在である、という点が他と違います。ソレゆえの刺激に満ちたストーリーがとにかくアツい。犯罪に満ちた腐りきった街をただすには、きれい事だけではどうにもならない…という決死の覚悟で立ち向かう姿は、やはりカッコイイ。

しかしバットマンといえども今回のジョーカーには完全に喰われてしまったであろう。08年1月に急遽したヒース・レジャー演じる宿敵ジョーカー。狂ってる…マジで怖いです。記憶の糸をたどっていっても、近ごろこんなに怖いと思った悪役はいません。顔を彼とわからないほどメイクしてのこの衝撃は、ヒースの演技力を証明したとも言えるでしょう。素ですげーかっこいい俳優なのにメイクしてなおかっこよくなってしまうとはマジ惚れるわ。

「ダークナイト」は、バットマンの無愛想感、ジョーカーの狂気ぶり、ゴッサムシティの設定、すべてに置いて大人のアメコミといったダークさ全開の作品です。これはハマると相当クセになりますね。でももちろんアクションもかっこいいしバットマンの小道具もクールで、そういう従来のバットマンらしい楽しみ方もちゃんと出来ます。とても贅沢な、サービス精神旺盛な仕上がりなんですよ。

ヒース・レジャーのご冥福を祈り、存分に狂気のジョーカーに恐れおののいてください。

  


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